Binance Holdings Limited — 日本FSA警告対象・無登録海外業者(歴史的記録)

確度: 概ね確度あり 更新 2026-05-19 要再確認 2027-05-19 出典 5 機械翻訳
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目次

ウィキ上の位置づけ

この項目は 取引所・VASP 配下に位置する。FSA 暗号資産交換業登録制度 — 番号体系・財務局管轄・登録要件 とあわせて読むと隣接領域の文脈が分かり、日本金融規制 — トークン・暗号資産・決済に関する法体系 とあわせて読むとより広い制度境界が分かる。

歴史的記録エントリ · FSA 無登録状態: 2017年末〜2022年10月 · 警告書: 計2回(2018-03 / 2021-06) · 2022年10月 Binance Japan 株式会社の FSA 登録により無登録状態解消

現役の日本法人エントリ → Binance Japan株式会社 — 日本暗号資産交換業者の概観

1. 法人・株主(グローバル親会社の概要)

Binance Holdings Limited と Binance Japan 株式会社の関係

項目Binance Holdings Limited(本エントリ)Binance Japan 株式会社
性格グローバル Binance グループ の親会社日本国内向け事業運営法人
所在香港(2018年時点)→ 不明(2021年)→ フランス等複数国〒102-0084 東京都千代田区二番町9-3
FSA 対応無登録業者として警告対象(2018, 2021)FSA 登録番号 関東財務局長 第00031号(2022年10月〜)
規制状況日本での無登録が問題化(歴史的)正規登録事業者(現役)
  • 商号: Binance Holdings Limited
  • 創業者: Changpeng Zhao(趙長鵬、通称 CZ)
  • 設立: 2017年(中国系カナダ人 CZ がシェンジェンで創業開始、後に香港法人化)
  • サービス開始: 2017年7月(グローバル向け取引所 Binance.com)
  • 主要所在地(時系列): 上海/深圳(2017)→ 香港(2018)→ マルタ(2018〜)→ ケイマン諸島等(2020年代)
  • グローバル取引高: 世界最大規模の暗号資産取引所(スポット・デリバティブ合算、2021〜2024年)

2. 日本における牌照・無登録状態の経緯

Binance Holdings Limited(およびグローバル Binance)は、2017年末から日本居住者向けにサービスを提供していたが、資金決済法に基づく暗号資産交換業の登録を取得しないまま運営を継続した。

  • 無登録期間: 2017年末〜2022年10月13日(Binance Japan 登録前日)
  • 警告対応状況:
    • 第1回警告(2018-03)後も日本居住者のサービス利用を実質的に継続
    • 第2回警告(2021-06)では「積極的な勧誘はしていない」と反論
    • 2022年10月 Binance Japan 株式会社の FSA 登録を機に、日本向け無登録運営を正式終了

3. 日本への事業展開(歴史)

グローバル Binance の日本語サービスは、2017年後半から日本居住者に向けて提供された。BTC・ETH 等の現物取引に加え、デリバティブ(先物・オプション)も提供していたが、これらは日本の規制の枠外であった。

  • 取扱通貨: グローバルでは数百銘柄(日本向けに特化した銘柄制限なし)
  • 特色: デリバティブ・マージン取引も含む全サービスを日本居住者が事実上利用可能だった点は、登録日本業者との大きな差異

4. 業務範囲(日本居住者向け・無登録期間中)

日本の監督下にある登録業者ではないため、日本の投資家保護規制(分別管理・補償制度・銘柄審査等)は適用されなかった。

  • 現物取引(Spot)
  • デリバティブ・先物
  • マージン取引(レバレッジ)
  • NFT マーケットプレイス
  • ステーキング・Earn サービス 等

5. 市占・存在感(無登録期間中)

公式統計は存在しないが、FSA が計2回の警告を発出した事実は、グローバル Binance の日本市場における存在感の大きさを示す。

  • 警告発出時点でグローバル Binance は世界最大規模の取引高を有する取引所であった
  • 日本居住者の利用者数・取引高は公表なし

6. 沿革・重大事件

グローバル成長期(2017〜2018年)

  • 2017年7月: Binance.com サービス開始(創業者 CZ がシェンジェンで設立)
  • 2017年後半〜2018年: 日本語サービス提供開始、日本居住者の利用が広がる
  • 2018年1月: Coincheck ハッキング事件を契機に日本の規制強化機運が高まる
  • 2018年3月22日: FSA が Binance Holdings Limited に対し初の警告書を発出(無登録で仮想通貨交換業を営む業者として勧告)。当時の所在地として香港を把握
  • 2018年3月: Binance がマルタ移転方針を発表(「ブロックチェーン島」として規制整備を進めるマルタへ移転)。日本拠点構築は事実上断念

規制回避期(2018〜2021年)

  • 2018〜2020年: グローバル Binance が世界最大の取引所に成長。日本居住者の利用は継続していたとみられるが、公式な日本向けマーケティングは縮小
  • 2019年: BNB(バイナンスコイン)が独自チェーン(Binance Chain)に移行
  • 2020年: Binance Smart Chain(現 BNB Chain)ローンチ。DeFi エコシステムへ参入
  • 2021年6月: FSA が Binance Holdings Limited に対し第2回の警告書を発出。日本居住者への継続的なサービス提供が確認されたとして無登録業者として警告。当時 Binance の法人所在地は「不明」として公表。Binance 側は積極的勧誘はしていないと反論

日本法人化による正規参入(2022年)

  • 2022年7月: Binance グループが、Kraken Japan 元代表・千野剛司を日本代表として招聘。合法的な日本参入を本格始動
  • 2022年10月14日: Binance Japan 株式会社が FSA 関東財務局に暗号資産交換業者として登録(第00031号)。これにより Binance グループの日本向け運営の無登録状態が解消
  • 2022年11月30日: Binance グループが既存登録業者・株式会社サクラエクスチェンジビットコイン(SEBC)を買収(日本法人としての実質的な運営基盤整備)
  • 2022年12月1日: グローバル Binance.com は日本国内からの新規ユーザー登録を停止

米国当局との和解(2023年)

  • 2023年11月21日: 米司法省(DOJ)・FinCEN・CFTC 等との司法取引成立。Binance Holdings Limited が銀行秘密法(BSA)違反・マネーロンダリング防止法(AML)違反・米国制裁規制違反(OFAC)等の刑事責任を認定。制裁内容:
    • 法人罰金: 約43億ドル(約6,400億円)— 当時の米国司法省史上最大規模の刑事和解
    • CZ 個人罰金: 5,000万ドル
    • CZ の CEO 退任に同意(同日付で辞表提出)
    • 5年間のコンプライアンス監視官(Monitor)設置
  • 2023年11月21日: Richard Teng(リチャード・テン)が新 CEO に就任
  • 2024年4月30日: CZ に連邦裁判所から禁錮4カ月の実刑判決(量刑審)。2024年秋に収監・出所

日本法人との関係整理(参考)

上記の米国当局による制裁・和解は、グローバル Binance Holdings Limited を対象としたものであり、関東財務局登録の Binance Japan 株式会社に対する直接の行政処分は日本当局から公表されていない(2026年5月時点)。

7. 歴史的意義・位置付け

Binance Holdings Limited のケースは、日本の暗号資産規制史において以下の点で特筆に値する:

  1. 外資系大手が日本法人化により FSA 無登録状態を自ら解消した唯一の主要事例。Coinbase・Kraken・Bybit 等のほとんどのグローバル大手が日本市場から撤退または未参入にとどまる中、Binance は現地法人(Binance Japan)を設立・FSA 登録を取得し、正規参入を果たした(Kraken は 2018年に Kraken Japan を設立・登録後、2023年に Binance Japan が前身の SEBC を買収した形で間接的に継承)

  2. FSA の警告実効性の事例: 2018年・2021年の警告はいずれも即時のサービス停止には至らなかったが、警告の積み重ねが最終的な法人化・正規登録への動機の一因となったとみられる

  3. グローバル規制圧力と日本参入の関係: 2023年の米国当局との43億ドル和解以降、Binance グループはコンプライアンス体制の大幅な強化に転じており、日本法人もその文脈の中に位置付けられる

8. 関連人物

  • Changpeng Zhao(趙長鵬 / CZ) — グローバル Binance 創業者。1977年中国生まれ・カナダ育ち。Bloomberg / OKCoin 等でのキャリアを経て 2017年に Binance を創業。2023年11月に CEO 退任・DOJ との和解合意。2024年4月に禁錮4カ月の実刑判決確定
  • Richard Teng(リチャード・テン) — CZ 退任後の後任 CEO(2023年11月〜)。元シンガポール MAS 出身のコンプライアンス専門家
  • 千野剛司(ちの・たけし) — Binance Japan 株式会社代表取締役。2022年7月より就任。グローバル Binance と日本規制当局の橋渡し役として日本法人設立を主導(→ Binance Japan株式会社 — 日本暗号資産交換業者の概観 参照)

関連項目

出典